この記事が「Marketing Automationあるある」で共感できる点が多いので、この記事を下敷きにして、自分なりの考察を書いてみます。
その中で、必要なステップとして以下のものが提唱されています。
これはボトムアップ型のステップなので、企業規模やProduct Portfolio、事業内容によっては時間かかりそうですね。
私の勤務先の場合は、どちらかというとほぼ「トップダウン」に近いレベルでMA自体はグローバル展開されたので、このステップで言う3,4,6あたりはあっという間に済んでいるように見えます。(実際にはそんな事無いと思いますが)
一方で、グローバル展開というのがネックで、1,2,5のあたりは市場によって事情が違うのが現実的で、そこの調整やら企画推進を担うのが私なんかがいるレベルでの業務となります。平たく言うと「所与のシステムをいかにフィールドに適合させるか」という具合です。
記事中、上記のステップ5の中でリードのフローについて例示している部分で何となく引っ掛かりが一つ。
ステップ5については、ML(Marketing Lead:全ての見込み客)、MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティングから営業に引き継ぐ価値のある見込み客)、SAL(Sales Qualified Lead:営業がフォローすることに決めた見込み客)、SQL(Sales Qualified Lead:営業がビジネスにつなげる見込み客)、受注などの指標を踏まえてどの商材でどの程度の件数を向上させ、売り上げや利益をどの程度、向上させていくか、導入のROIや投資回収時期まで目標を設定しました。 (傍線筆者)
私思うのですが、MAって極端な言い方かもしれませんが、営業プロセスそのものを変える事も含んでいると思うのです。これはB2Bにおける私の経験則でしかありませんが、人的営業はインセンティブの影響など、構造的に「グレシャムの原理」が働きやすい事は否定できないと思っています。そうすると、営業側から見たMQL は「どこがポテンシャルあるのさ」というリアクションになる事が多々あります。私の経験だと、MQL > SQLのConversion Rate が2-3%とかザラでした。
営業性悪説に立った言い方なので、日々、営業されている方には申し訳ないのですが、営業さんは自ら見定めた獲物で無い限りは、精度の高いものを求める。これは当たり前の気質だと思います。自分も立場が変わればそう思いますので。であればこそ、営業さんの嗅覚を信頼して、
つまり、ML > MQL > SQL の流れだと、SQLでこぼれたリードと、MQLの段階でこぼれたリードの質的な違いを査定しないといけないのですが、先にSQLを吸い上げてしまえばその手間が省け、かつMarketingの観点で残るリードをクラス分けしたりセグメント化出来るので、その後のNurturing Program も設計しやすいのではないか、という考え方です。しかも後々、人的セールスで見落としたものからの発掘過程などにより、結果的に人的セールスの生産性向上にも寄与できるような気がします。(気ですけどね。)
ひところのフィーバーも一段落して、色々と実相が見えはじめてくるころですので、単に手間と金のかかったリターゲティングに陥らないようにMarketing Automationを取り込んでいくポイントを引き続き考えていきたいと思います。
つづく。(予定)