二週間続けて台風 (11-12号)が発生した事で、何となく今年の七月は台風が多いんじゃないだろうか、なんて感覚だったので調べてみた。
7月の平均発生数は2000年代に入ってからで3.4程度。今年は今のところ3個なので、まぁ、そんなもんだろうという所。7月で一番発生個数が多い年は1971年の8個だと。週に2個発生。こわっ。オレが生後半年の頃だけど、すごかったんだなー。
念のため上陸数で調べたところ、その年は1個でした。8打数1安打。新聞やテレビの天気予報を見ながら気をもんでいた若かりし両親が目に浮かびますなぁ。
ちなみに7月の上陸数No.1は1993年の3個。ほぼ一ヶ月の間、なんやかんやと台風に振り回されていたのだろう。(実際の所は覚えていない)
■1993年の出来事 (7月) wikiより
- にっかつが倒産
- 北海道南西沖地震 奥尻島で176名の死者
- ららぽーとスキードームSSAWSが開業
- 横浜ランドマークタワー開業
あー、なんで覚えてないか思い出した。この年から北海道に引越して、台風とか梅雨とか真夏といったものに対して少し鈍くなったのだった。(てきとう)
写真:夏の旭岳---クリエイティブ・コモンズ リーガル・コード
とにかく、2015年の今年は既に2個上陸しているので、その意味では1951年の観測データ以来三度目の2個上陸 (過去は2002年と1972年)という事で、「7月なのに台風(の上陸数)が多いね」という感覚は間違っていなかった。
ちなみに、年間最多上陸数は2004年の10個。6月から10月で10個ですので、23週間で10個の計算。Bi-weeklyで台風上陸って結構、心が折れる気がします。多分、この年は海の家とかさんざんだったのでは無いでしょうか。
さて、そんな台風の予報円に関して実直に取り組まれた方の記事が出ていたのでブックマークをしておく事にします。
台風予報円はなぜ出来たか?(1)予報官達の苦労 「扇形表示」から「予報円表示」へ(饒村曜) - 個人 - Yahoo!ニュース
気象庁の方の地道な努力というか探究心って凄いな、と思う。
2015/07/27 22:43
で、この記事読んでて思い出した本がこれ。柳田邦男さんの「空白の天気図」。
中学生の時からノンフィクションが大好きで、柳田さんの「マッハの恐怖」、「狼がやって来た日」、「撃墜」、「マリコ」、「事実を見る眼」など大興奮しながら読み倒したほど好きなノンフィクション作家さん。丹念に事実を積み重ねて、抑揚を押えながら理性的に真実に迫ろうとする筆致が大好きで、ものの考え方という意味で強い影響を受けていると思っている。
この「空白の天気図」は原爆投下直後の広島で、迫りくる台風から少しでも多くの命を守り、後世のために記録を残そうと奔走し、懸命に勤められた広島気象台の方達のお話。
その高い職業意識と、終戦直後の混乱極まる広島と迫りくる自然災害に関する臨場感溢れる描写はノンフィクションとしてベストの部類です。尊い命が多数奪われた不幸な災害ではありますが、そういう所にも人の為に尽くす素晴らしい人がいる事に尊敬します。
これを読めば少しぐらい天気予報が外れても気にならなくなります。
昭和20年9月17日。敗戦直後に日本を襲った枕崎台風は、死者不明者3000人超の被害をもたらしたが、そのうち2000人強は広島県だった――。なぜ、広島で被害が膨らんだのか。原爆によって通信も組織も壊滅した状況下、自らも放射線障害に苦しみながら、観測と調査を続けた広島気象台台員たちの闘いを描いた傑作ノンフィクション。
ぜひこの夏の一冊に。